雑談で大事なのは、リアクション
会話が始まった。でも、盛り上がらない。
話は続いているのに、なんとなく手応えがない。
そういうとき、多くの人は「話題が悪かったのかな」と考えます。
でも原因はたいてい、話題ではありません。
リアクションが小さいだけです。
話す側は、相手の反応を見て話している
人は、話しながら常に相手の反応を見ています。
反応が薄いと、「あ、興味ないのかな」と感じて、話を短く切り上げます。
反応が大きいと、「もっと話していいんだ」と感じて、どんどん話してくれます。
つまり、相手が話しやすいかどうかは、聞き手が決めているんです。
以前の記事で「笑わせる役を降りて、笑う役に回れ」と書きました。
その”笑う役”の中身が、これです。何を話すかを考えるより、相手の話にどう反応するかのほうが、はるかに効きます。
リアクションは1.5倍
自分では十分反応しているつもりでも、相手には伝わっていません。
自分の感覚の1.5倍を意識してみてください。
なぜなら、あなたが自覚している反応と、外から見えている反応には差があるからです。
心の中で「へえ、面白いな」と思っていても、表情が動いていなければ、相手にとっては無反応と同じです。
感情は、外に出して初めて伝わります。
ワードより、言い方
同じ言葉でも、言い方で伝わり方がまるで変わります。
「へえ、そうなんだ」
「え、そうなの!?」
文字にすると似ていますが、受け取る側の印象は別物です。
前者は流されている感じ、後者は食いついている感じ。
リアクションは、語彙ではなく音とテンポで作られます。
だから、気の利いた返しを考える必要はありません。
「まじで」「えー」「そうなんだ」だけでも、言い方次第で十分に伝わります。
少し食い気味に
反応のタイミングも重要です。
相手が話し終わって、一拍置いてから「そうなんだ」と返すと、どうしても他人行儀になります。
少し食い気味に反応すると、話に乗っている感じが出ます。
「昨日さ、電車で──」
「え、なになに」
もちろん、話を遮るのはNGです。かぶせて自分の話を始めるのは論外。
あくまで相槌が早いというだけ。この差だけで、会話の温度が変わります。
感情を返すと、相手も感情を話す
事実ではなく感情が大切です。
相手が「昨日、財布落としちゃって」と言ったとき。
「どこで落としたの?」→ 事実を聞いている
「えー、それ最悪じゃん」→ 感情に反応している
どちらが話しやすいかは明らかです。
前者は事情聴取、後者は共感です。
そして人は、感情を受け取ってもらえた相手に、もっと感情を話したくなります。
だからリアクションができる人は、無理に話題を増やさなくても会話が続きます。
雑談が深まるのは、情報が増えたときではなく、感情が交換されたときです。
本番でだけ、急にはできない
ここが一番の落とし穴です。
「気になる女性と話すときだけリアクションを大きくしよう」と思っても、難しいです。
普段やっていないことをやるだけでなく、緊張している場面ではさらに難易度が上がるでしょう。
いつもと違うことをやろうとして、不自然になります。
なので日常から練習してください。
職場の同僚、友達、家族、店員さん。誰が相手でも構いません。
毎日の会話で、少し大きめに反応する。それを積み重ねて、自分の”普通”にしてしまう。
そこまでいけば、本番でも自然に出ます。
挨拶と同じで、習慣にした人だけが使える技術です。
やりすぎの注意
最後に、逆方向の注意を。
やりすぎたリアクションは、不自然です。
何を言っても「すごい!」「えー!」と返ってくると、人は「この人、話を聞いていないな」と感じます。
リアクションは、量ではなく精度です。
本当に驚いたときに驚く。面白いと思ったときに笑う。それを自然に、少し大きめにするだけです。変に無理したり、嘘の反応をするのはNGです。
まとめ
- 相手が話しやすいかどうかは、聞き手のリアクションに大きく左右される
- 自分の感覚の1.5倍でちょうどいい
- 気の利いた言葉より、言い方とテンポ。「そうなんだ」と「そうなの!?」は別物
- 少し食い気味に返すと、話に乗っている感じが出る
- 事実ではなく感情に反応すると、相手も感情を話してくれる
- 本番だけ急にはできない。日常で練習して、普通にしておく
- 自然に行う。嘘や無理はNG。量より精度
雑談がうまい人は、面白い話をしている人ではありません。
相手が話したくなる場を作っている人です。
これは才能ではなく習慣です。今日の会話から始められます。
次回は、話しておいたほうがいい話題と順番について書きます。